私の尊敬するクリエイターの一人、ベスタクスの創業者の椎野さんは以前こんな事を言っていました。
”お客様カードには必ず目を通せ、それをしなくなったら終わりだ”と。
メーカーというものは得てして商品を作って提供する立場と捉えられがちですが、果たしてそれは一方通行のもので良いのでしょうか。
高い次元でブランディングし続けて、敢えてフレンドリーな接点を持たないという手法もブランドの見せ方の一つだと言えます。しかし、ユーザーのクリエイティビティーに寄り添い、共に進化していくという手法も一つのメーカーの形として面白いのではないでしょうか。
与えられたモノ、生まれたモノに対して、建設的にアイデアをやり取りし、それを実装したりワンオフでカスタムして、より良い道具を生み出していくというのは、ものづくりやそれを利用するクリエイターにとって一つの醍醐味かもしれません。それは例え量産品だろうとも、です。
もはやメーカーというよりコミュニティーに近いのかもしれませんね。
さて、前置きが長くなってしまったのですが、久々に素敵なお客様に巡り会いました。
先日お客様にFORENOを海外発送させて頂いたのですが、大変ありがたい事に色々と宣伝してくださったようで、それを見たお客様からデモ機の貸し出し依頼が参りました。
早速デモ機をお手配しましたが、お客様より、使用しているオーディオインターフェイスが2outのみでパワードスピーカーに直接接続しており、その間にFORENOを接続した場合はインターフェイス上のボリュームを簡単に変えられなくなり困る、更にはVUのLEDライトが眩しすぎるので何とか出来ないかという連絡が来ました。
普通なら"仕様です!"の一点張りパターンが想定されますが(笑)、何とかお役に立ちたくオーダーメイドにてカスタムを施しました。
背面にスルーアウトのボリュームを調整出来るノブを追加し、LEDの照明も絶妙に落としました。見た目も後付け感が無くて良いですね。
お客様にも喜んで頂けて何よりでした!昨今のスタジオ事情を考えるとデフォルトの機能にしたいぐらいなのですが、量産するには少し障壁のある内容でもあるので、ご希望があれば個別にお受けしようと思います。ご料金は10,000円〜が目安です。
今思えば前期型のFORMAの時からサポートで、2outしかないオーディオインターフェイスとの接続時のモニターコントロールについてよく質問を受けていました。今回のお客様よりご相談を頂いた時、その手があったか!と思わず声が出てしまいました。客観的な意見は本当に大事ですね。
今後も出来る限りユーザーの方々のご意見を反映していきたいと思っています。
それでは、またお会いしましょう。
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